誰もが憧れるピボットテーブルですが、サクッと作成できると気持ちがいいですよね
しかし、やみくもに作成してはいけません
作成する目的をしっかりと理解しなければ、形はできたとしても何を伝えたいのかまったくわからないものになってしまいます
作成するにあたって、やらなくてはいけない重要なポイントは3つです
しっかりとプロセスを踏んでいきましょう

この記事を読み終わる頃には重要なポイント3つを理解でき、早速作成してみたくなると思います
ぜひ、ピボットの達人になってくださいね!
ピボットテーブル・グラフを作成する際の重要な3ステップ
- データ整形
データ整形とは、ピボットテーブルを作成する時のベースになる表を整えることをいいます
・データに修正箇所はないか
・不要なデータはないか
・追加するデータはないか
これらを見ていきます - モデリング
ピボットテーブルやピボットグラフを通して読み手側に何を伝えたいか定めていきます
・「対象」を決める (売上を見たい、取引先ごとに見たいなど)
・「対象」を見るために何を軸にするのかを決める (高低や時系列で推移をみたいなど)
ちなみにデータの高低を見たいのであれば縦棒グラフ、推移を見たいのであれば折れ線グラフ、構成比を見たいのであれば円グラフなどグラフの役割も理解しておきましょう - ビジュアライズ
作成されたテーブルやグラフをわかりやすく仕上げていきます
・伝えたいことが視覚的にわかりやすいようなな表やグラフを選ぶ (デザイン、カラーなど)
・表、グラフを整える (読み手側が見づらいものは非表示)
1.データ整形
データ整形とは、ピボットテーブルを作成する前にベースとなる表を整えることです
では、こちらの2024年度の売上一覧表を参考に解説していきます
チェックをかける点は以下の内容です
・データに修正箇所はないか
・不要なデータはないか
・追加するデータがないか
ですが、表記ゆれ(ダブルベッド、ダブルベット、コンピューター、コンピュータなど)、誤字脱字、名前の漢字の誤りなどがないか、データ漏れがないかもチェックします

では、大量データを整える方法の1つに、大量のデータでも一度に置き換えることができる「置換(ちかん)」という便利な機能をご紹介します
上記表の3行目の列の項目名にあたる個所を「フィールド名」と言いますが、
担当者のフィールド(縦の列)を見ると、苗字と名前を間にスペースがあるものと、ないものとが混在していますね
名前にはスペースのないものに統一するとします
「置換」機能の使い方
<手順>
①置換ダイアログボックス起動
ショートカット「Ctrl+H」または、「ホーム」タブの「編集グループ」の「検索と選択」ボタンをクリックし、「置換」をクリック
②「検索と置換」ダイアログボックスの「検索する文字列(N)」ボックスは「全角スペース」1つ入力
これは、すでに全角スペースが入っているセルを検索して欲しいという設定になります
③「置換後の文字列(E)」未入力
これは、全角スペースをなくして欲しいという設定になります
④「すべて置換」ボタンをクリック
ひとつひとつセルを見ながら処理をしていきたいのであれば、「置換」ボタンをクリックしますが、一度に処理をする場合は上記を選択し実行させます
特にボリュームの多いデータの表やたくさんのデータを修正したい場合にも、この「検索と置換ダイアログボックス」は非常に便利です

このように、データを整えることをデータ整形と言います
2.モデリング
ピボットテーブルやピボットグラフを通して読み手側に何を伝えたいか定めていきます
データ整形ができるとすぐにピボットテーブルを作成したくなるのですが、今一度何のためにピボットテーブルもしくはピボットグラフを作成したいのか考えてみましょう
データ分析するとはどういうことなのでしょうか
例えば、今回は「売上」を対象にした分析の仕方を見ていくとします
対象となる「売上」を「商品」の軸で分析したいのか、「取引先」という軸で分析したいのか、または、「担当者」ごとの月ごとの「売上」を分析したいのか
このように、対象をどのように見ていきたいのか、しっかりと考えていくことをモデリングといいます

このモデリングをしっかりとやらないでピボットテーブルの作成をしてしまうと、手間と時間がかかってしまいます
読み手側が何を知ろうとしているのか、その人の立場にたってピボットテーブルを作成する必要があります
ピボットテーブルを作る
<手順>
①表内をクリック
アクティブセルを置きます
こうすることで作成の元になるデータ範囲をExcelに認識させます
②「挿入」タブをクリック
③ピボットテーブルをクリック
④新規ワークシートを選択
⑤「OK」ボタンをクリック
⑥「売上」フィールドは値ボックスへ、「取引先」フィールドは行ボックスへ、「売上日」フィールドは列ボックスへドラッグ
すると、「売上」を対象として、「売上日」ごとに「取引先」の状況を示したピボットテーブルが作成されます
「売上日」ボックスは「月」だけ残して後は削除しておきます
ピボットテーブルの数値データにカンマを付ける
①数値データを範囲選択し、テーブルの数値にカンマを付ける
数値単位を千円(単位:千)にする
①「ピボットテーブル分析」タブの「アクティブなフィールド」グループの「フィールドの設定」ボタンをクリック
「値フィールの設定」ダイアログボックスが表示されます
②「表示形式」ボタンをクリック
「セルの書式設定」ダイアログボックスが表示されます
③「分類」項目から「ユーザー定義」を選択
④「種類」の下のボックスに「 #,##0, 」と入力し、OKボタンをクリック④
⑤表の上部右に(単位:千)と入力

ピボットテーブル完成しました
ピボットグラフを作る
作成したピボットテーブルを元にピボットグラフを作成します
<手順>
①ピボットテーブル内をクリックし、「ピボットテーブル分析」タブをクリック
②「ツール」グループの「ピボットグラフ」をクリック
③「縦棒」を選択
④「積み上げ縦棒」をクリックし、OKボタンをクリック
積み上げ縦棒グラフがシート上に配置されました

<ナイスアドバイス!>
見やすい大きさに拡大する時は、右下の〇ハンドルにカーソルを合わせて、Altキーを押しながらドラッグすると、セル単位に大きさを調整することができます

行/列の切り替えのやり方
<手順>
①ピボットグラフを選択
②「デザイン」タブをクリック
③「データ」グループの「行/列の切り替え」をクリック
月ごとの売上を見ることができ、さらに積み上げ縦棒グラフにしたことで、売上の構成比が取引差ごとにわかるグラフを作成することができました
後は、少し見栄えを整える必要があります
ピボットグラフを作成すると、取引先名、売上月のところにフィルター機能が表示されます
パソコン上で見るか、プレゼンの場合には、フィルター機能で見たい情報に絞り込むことは有効ですが、資料として配布するのであれば、フィルターボタンは不要です
フィルター機能を非常時にする
資料として配布するのであれば、フィルターボタンは非表示に設定します
<手順>
①「ピボットテーブル分析」タブの「表示/非表示」グループの「フィールドボタン」をクリック

②「凡例フィールドボタン表示」のチェックを外す
③「軸フィールドボタンの表示」のチェックを外す

この操作を知らない方は多いです
ぜひ、マスターしてくださいね
積み上げ縦棒グラフが完成しました

まとめ
データ分析する際の重要なポイント3つをご紹介しました
1.データ整形
2.モデリング
3.ビジュアライズ
のステップを踏むことで、誰に何を伝えたいのかが明確になる資料ができあがります
作成依頼をされなくても、意識して作成できるようにしておくことが達人です
今回のステップを理解して早速作成してみてください
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